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玄菱〈東京五つ星の蕎麦〉 [老舗飲食店・和のお店]

◎胡麻麻豆腐が絶品

http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13000460/

東京 五つ星の蕎麦 】で紹介されていた一店。
こだわりと庶民的との間で揺れているような内装。
箸は一膳ずつ出さずに差しっぱなし式の備え付け。
おしぼりはビニールに入ったよくある紙製。
などなど、こだわりの蕎麦屋を望んでいる人は、この時点で駄目出ししそう。
庶民的というより、ちょっと忙しくて手が回っていない雰囲気を醸してます。

奥が宴会客、手前に一人客。
私達はその間に。宴会といっても騒がしくなく、居心地はよい。

ご主人が一人で切り盛りしていて大変そう。
フロアの中年女性の従業員はなんだか頼りなく、主人にずっと注意されていた。
お燗はフロアのストーブ?でつけるのだが、注文されていたお客さんの分を忘れていて、「とびきり燗」になってしまい、そのまま出してしまっていた。
それを見咎められて主人が「出し直せ」というのを、別の銚子に入れ替える始末。
言われても仕方がないが、叱られている様子を見ていると、余計萎縮してしまうのではと少しばかり心が痛んだ。
数ヶ月前の別レビューでも同じような記載がされていたので、解雇しないのを考えると、もしかしたらお母様なのかもしれない。不慣れな接客業を息子の為に・・・? 想像ですけれど。

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本題に入るが、ごぼう天婦羅蕎麦は天婦羅の量が大変多く、コスパはよいが、少し衣がくたびれていたのが残念。
せいろもこの量!こんもりしているので、ついっと中央から取るのがいいですね。
肝心の蕎麦は少し固めで、もちっとしっかりとした歯ごたえ。
いずれにしろ、「どか盛り」を売りにしている場所は別として、通常の蕎麦屋でこんなに量が多いところは初めて。
満足してほしいという、主人の心意気を感じます。

感動したのは胡麻豆腐!
豆腐自体のとろっとした滑らかさとたっぷりの胡麻が濃厚な、「噛める豆腐」!
これだけで銚子一本はいけるのではないかというくらい、食べ応えあり。
他、焼き味噌も香ばしく、酒と合う。
卵焼きも美味しく、少し柔らかめで箸で持つと滴るのではないかと思う位、出汁を含んでいる。
とにかく全てにおいて平均の蕎麦屋より量が多いので、酒をのむ蕎麦屋というより、食べる蕎麦屋。お腹をすかしていくべし。

つまみは旨いので、燗はおばちゃんじゃなく主人にお願いしたい(笑)
冷酒か冷やでお願いした方が賢明です。


歌舞伎|江戸の芝居小屋展 [和の催し]

■サントリー美術館
 
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サントリー美術館の企画展示物は、毎回かなり面白い。
今回も歌舞伎の歴史を、主に浮世絵で見せるというのでかなり期待していったら相当面白かった。
 
歌舞伎の現在までの変遷は複雑だ。
出雲阿国が始めた歌舞伎踊り。男装の麗人というと宝塚を連想させる。
その当時はものすごいセンセーショナルだったのだろう。
阿国一座が人気になると、遊女たちが真似をしはじめ、ついてに春を売ったために風紀が乱れると幕府に禁止されてしまい、代わりに前髪を落としていない少年たちがとってかわり、若衆歌舞伎になった。
だが若衆も男色をするのでやはり禁止され、成人男性による野郎歌舞伎になった。

…何でもかんでも売春しすぎ!
まあ巫女舞から派生した白拍子も後々売春したというから…女性が生き抜くためには選択肢が少なかったという悲しい事実なのかもしれませんね。
しかし衆道というのは違いますよね。いつの世も男の欲望というのは…
 
話はそれたが、初めて阿国の事を知ったとき、せっかく女性が創始者なのに男にお株を奪われるなんて…と思ったものだ。
女性が創始者として後生に名を残したまったくの独創的な文化芸能は、殆どないのではないだろうか(歌舞伎踊りは「ややこ踊り」という説もあるが)。
周りの人間が人気に便乗して春を売ったために、禁止されてしまった女性による歌舞伎。
彼女自身はどう思っていたのだろう。

出雲大社の巫女だったという阿国。
その勧請普請のために諸国を回ったというから、金銭を集める客寄せと割り切っていたのだろうか。
それとも、芸を伝承させようとしたが、それが叶わなかったのだろうか。
芸を磨き卓越した技として昇華させるのは、結局男性の方が秀でているという事例なのだろうか。

しかし「慶長12年(1607年)、江戸城で勧進歌舞伎を上演した」とあるくらいだから、それほど適当な芸ではなかっただろう。
浮世絵でも、彼女一人が舞台の中心に立ち他の芸者は袖に回っている図が多い。
一人で大勢の客を喜ばせられる位なのだから、よほど面白かったに違いないと思うのだが、彼女がいつ、どのように芸を身につけたのかはわからない。
そもそも歌舞伎踊りがややこ踊りだったのかもはっきりしない。
今まで、彼女の肉声を伝える資料に巡り合ったことはないが、どこかにあるのだろうか。

また、夫が名古屋山三郎というのも、今まではっきりした資料などお目にかかったことがない。
ちょっと調べたら、山三郎の死後に阿国が彼を歌舞伎舞台に登場させたということだし、山三郎が刃傷事件で亡くなった同年同月に阿国が京都・四条河原で初めて歌舞伎踊りを踊ったらしい。
名古屋山三郎は稀代の美形だったというし、それを美人の阿国が演じたことで、夫という伝説になったのではないだろうか。

結局阿国その人は謎のままだ。
物凄く興味があるのだが、ここ数年好奇心が満たされない歯がゆさに悶えている。

阿国の謎は解けぬとも、歌舞伎は続き、浮世絵は当時の風俗を伝える。
浮世絵はそもそも歌舞伎題材のものが多いため、役者姿絵など既知の絵が多い。
なので、今回は観客に絞って鑑賞してみた
 
これがとにかく面白い。泣き出す赤ん坊に迷惑そうな目を向ける観客、羅漢席で喧嘩を始める男衆、すました顔で桟敷にいる奥女中たち、買った席に誰か座っていたのか、桟敷で困った顔をした商人たち。
夏の時期の様子を書いていたのに、枡席では湯豆腐のような鍋をやっていたし、中には描いた絵師自身が作中に登場していたものも。
まったくもって自由だなぁ。
西洋人が描いた演目前の劇場の様子も、なかなか立体的で面白い。
西洋画も浮世絵からも、ものすごい熱気を感じる。
今の歌舞伎は格上げされてしまったからどうも見ている方がかたっくるしい。

今回の展示替えは、ほぼ1/3もあって驚いた。
何回も足を運べない者としては悔しい。


加賀麩 不室屋 [老舗飲食店・和のお店]

◎麩のバリエーションに驚きます

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サントリー美術館の横にあります。
前回の【蔦屋重三郎展】の時も甘味をいただきましたが、今回はしっかりとお昼を。

・ふやき御汁弁当
こんなに麩のバリエーションが!?と思わざるを得ない、驚き&美味のお弁当。
ボリュームもたっぷり。
特に治部煮と胡桃の胡麻和えは絶品。
麩のグルテンはたんぱく質だけど低カロリーだし、調理法によって触感がこんなにも違うということが味わえる一品です。

・うな重見立て弁当

うな重に見立てた麩は、ふわっとした触感とたれの味がまさに蒲焼。
若干お菓子を食べているような感覚に陥ってしまうが、口直しのお漬物などがいい塩梅に引き戻してくれる。
『宝の麩』が入っているお吸い物は本当に美味しいですね。
宝の麩はとろみとともに中の具が溢れてきます。
これを入れるだけで、「食べるお吸い物」に早替わり。
家庭でも利用したら毎日の夕食に変化がつけられるかも。贈り物にも最適ですね。


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