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12月通し狂言 仮名手本忠臣蔵・第三部 [伝統芸能]

■国立劇場・・・http://www.ntj.jac.go.jp/50th/kabuki_chushingura.html

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↑奉納用の額がおいてあり、赤穂大石神社に代わりに納めてくれるそうです

通し狂言で初めて忠臣蔵を全段見ました。変な言い方ですが、何か憑き物が落ちたような爽快感。
江戸時代の人々が熱狂した彼らの物語を、やっと受け継ぐことができたような思いに浸りました。

歌舞伎は台詞一つ一つが長く、それは昔屋外で行っていた名残で、隅々まで声が通るためと本で読んだことがあります。その当時のことに想像を巡らせれば、おのずとわかることも多いですよね。

梅玉さんはこちらが居住まいを正しくしたくなるような、誠意を感じる由良之助。
松緑さんは、以前歌舞伎座での観劇とまたしても同じ小林平八郎役を見ました。前にも比べて、いい死にっプリです。
このかたは、11月の斧定九郎でもそうでしたが、ワンポイントで強烈な印象を残しました。

最終段、やっと桃井若狭之助の登場の意味が繋がりました。
10月の一段目で、高師直に鶴岡八幡宮にて嫌がらせを受け、奥様に横恋慕されたあの人です。
だから日本橋で見送ったんですね。下手したら、そこに居たのは自分の藩士だったかもしれない。
自分が切腹していたかも知れない。
そんな思いを噛み締めていたんでしょうね。それを、10月では高師直を演じた左團次さんが演じるという皮肉な配役(笑)

最終段だけ歌舞伎座で見たときも、一応調べましたけど頭に定着しないんですよね。

由良之助が討ち取った首の前に塩冶判官の位牌を置き、その前で焼香させるのですが、その順番の理由もわかりました。寺岡平右衛門に二番目に行わせるのですが、彼の妹・おかるの恋人は切腹してしまった早野勘平だからなんですよね。
討ち入ったのは46人ですが、勘助を含めて47士・・・というところにぐっときました。

前後しますが、師直に賄賂を送って事を穏便に済まそうとした加古川本蔵も、切腹します。
彼の娘は、内蔵助の息子・力弥の許嫁。
彼女と母が力弥に嫁ぎたいという一途な思いで京都の山科宅へ向かうのですが、内蔵助の妻に無下にされる。
嫁ぎたければ、夫の首を持ってこいといい放つ。あなたの夫は賄賂を送る卑怯な手を使い、さらには塩冶判官が刃傷をおかしたときに羽交い締めにして止め、本懐遂げさせなかったと責め立てます。
気持ちはわかりますが、なかなか憎たらしい役です。


こっそりあとをつけていた本蔵、それを戸外で聞き及び、彼は彼の信念をとうとうと語ったあと、娘のために切腹するんですよね。れもなかなか切ない話であります。
本蔵と由良之助、どちらにも大向こうが立て続けにかかったときは、本当に劇場が盛り上がって華やかでした!

あまり上演されない初段、二段目と続き、九段目も演じられないから、この役が演じられるのは久しぶりなんでしょうね。
忠臣蔵で演じる三つの切腹、その悲哀、全て堪能いたしました。

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↑今回は二階の幕の内弁当を頂きました


■両国江戸NOREN・・・http://www.jrtk.jp/edonoren/

赤坂見附駅まで歩くのはしんどいので、帰り道にある、最近オープンして話題になっている【両国江戸NOREN】へ。
江戸グルメが満載で、中には土俵があり、とても楽しい。

以前は居酒屋【はなの舞】でしたが、その時も中の土俵は売りでした。
それが生かされたまま、古い駅舎も残してくれて嬉しいです。

政五すしさんでは「与兵衛すし」として、江戸時代の寿司を再現した寿司を提供。
その大きさ、現在の一貫の約三倍!江戸時代のシャリは、赤酢でしめていたそうです。
それも再現しているのかわかりませんが、酸っぱすぎず炊き込みご飯のような色んな味わいがしました。

写真の「小腹与兵衛」でも十分お腹が満たされました。
時期によって内容は変わるのかも知れませんが、あんこうの味噌汁がついてきて、これがまた美味で…プリプリの身と、味噌の柔らかい風味がいい。
そのあと、普通の握りを何貫か頼みました。こはだがものすごく美味しい。

板前さんが教えてくれたのですが、政五すしさんの横の看板の説明が一部間違っているそうです。
握り寿司の発案者を説明している看板なのですが、小泉与平衛が正しいところ、「小島」になっているそうです。
たしかによくみると、不思議なことに、その下に書かれている英語表記はkoizumiになってました(笑)。

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↑一部誤表記のある看板

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11月通し狂言 仮名手本忠臣蔵 第二部 [伝統芸能]

●国立劇場…http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu.html

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【道行旅路の花聟】
早野勘平 中 村 錦之助
鷺坂伴内 坂 東 亀三郎
腰元おかる 尾 上 菊之助

一幕目は舞踊。菊之助演じるおかるが差している銀細工のかんざしが、踊るたびにシャララ、シャララと鳴り美しい。
錦之助の鼻筋通ったすっきりとした勘平も颯爽として、うっとりしました。

【五段目】

早野勘平 尾 上 菊五郎
千崎弥五郎 河原崎 権十郎
斧定九郎 尾 上 松 緑

五段目はいよいよ勘平役に菊五郎。
彼と、3年前歌舞伎座で見たときも尾上松緑が斧定九郎を演じていた。同じ演者による同じ役柄を見るのは本当に楽しい。
そのときも一言しかない台詞「五十両」の腹から響く不穏な声色にぞくぞくしたっけ。
たったこれだけの役のために松緑を使うのは贅沢だなぁ。
3年前はギラギラした毒気が発散されていた雰囲気、今回は手練れの悪党という凄みを感じた。
台詞がひとつっきりしかないから、結構難しいと思うんだよね。

猪を撃ったと思った勘平が、人間が倒れていることに驚いたときの息をのむ演技ですが、あれだけ大きな会場ではっとする呼吸が聞こえるというのも凄いなぁと毎度感心する。

【六段目】
早野勘平 尾 上 菊五郎
原郷右衛門 中 村 歌 六
勘平女房おかる 尾 上 菊之助
千崎弥五郎 河原崎 権十郎
判人源六 市 川 團 蔵
与市兵衛女房おかや 中 村 東 蔵
一文字屋お才 中 村 魁 春

そして菊五郎&菊之助の親子共演。蓑をを脱ぎ二本差しになったときの勘平のかっこよさったら。
そういえば去年は六段目から見たので、勘平の情けなさや哀れさばかり印象に残ってしまったが、一段目から観ると、気風がよく腕っ節の強い男前だったことがわかり、余計こんなところで朽ちてしまうのは惜しすぎると哀れさがひとしおになるのだった。
菊五郎の滑舌の良さというか台詞の聞き取りやすさは何だろう。上手いなぁ。
しかし身の潔白の証を立てて、判に名を連ねられたことに清々として果てる勘平、何度見ても胸が締め付けられる。

【七段目】
大星由良之助 中 村 吉右衛門
寺岡平右衛門 中 村 又 五 郎
赤垣源蔵 坂 東 亀 三 郎
矢間重太郎 坂 東 亀 寿
竹森喜多八 中 村 隼 人
鷺坂伴内 中 村 吉 之 丞
斧九太夫 嵐 橘 三 郎
大星力弥 中 村 種 之 助
遊女おかる 中 村 雀右衛門


播磨屋ファミリーのご登場。吉右衛門は出てくるだけでバッと押し出しがいい存在感は健在。
又五郎のときに「又播(またはり)」、吉右衛門のときに「大播磨(おおはりま)」と大向こうから声がかかっていた。
またはりって、あの有名なフランスの踊り子を連想しちゃうから、どうなんだろう?私でさえそう思うのだから、年配の観劇者のなかには「あんなストリッパーと一緒にすな」と思う人もいるかも?
大播磨は先代と一緒ですね。吉右衛門冥利に尽きるでしょうね。

雀右衛門のおかると又五郎の寺岡平右衛門は息ぴったり。ぴったりすぎてコメディになりそうだった。
それまで吉本新喜劇ばりの掛け合いをしていたと思ったら、「合点がいった!」といきなり斬りかかる兄。
驚き恐れ、なかなか近づかぬおかるに私も兄のように「ええーい!」と苛々してしまった(笑)

なんかこの段のおかる、デジャヴ…と思っていたら、三年前も雀右衛門さんが演じていた(笑)
雀右衛門さんは小柄なのに、おかるが大きく感じるんだよね。
遊女のお着物、大変に重たそうですが、そんな重さを感じさせず軽快に演じていました。
又五郎さんは伝法で意気軒昂な寺岡が似合う。

今回、時間割と演目の終了時間を意識してみていたら、どの幕も1分単位でずれがなくぴったりに終演!
この凄さ、大相撲中継でアナウンサーが6時ぴったり終わらせるのと同じくらいたまげる。プロの仕事は凄い。

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↑国立劇場で毎回違う弁当を食べるのが楽しみ。一階左手の「十一屋」のおにぎり弁当P1120317.jpg
おなじく茶巾弁当

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↑終演後、わきからとった定式幕と
柝を打つ場所

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通し狂言・仮名手本忠臣蔵のちに泉岳寺で参禅会 [伝統芸能]

●HP…http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_l/2016/10174.html

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↑初めて三階で観劇しました

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人形浄瑠璃のエヘン、エヘン、から始まる大序。
役者名を読み上げる人形の口上が「エヘン、エヘ ン、ぶぇーへん」と偉そうで面白い。

今まで見た仮名手本の演目は、討ち入りや勘平おかるの愁嘆場ばかりだったので、序段でこんなに複雑なドラマが盛り込まれてるとは思わなかった。

実は、忠臣蔵は史実の方は把握しているので、粗筋はわかるだろうとろくに予習もせず乗り込んだ国立劇場。
塩冶判官が浅野内匠頭だよねーと見ていたら、桃井若狭之助安近の方ががあたかも浅野内匠頭かと思うような立ち居振る舞いをするので、あれ?あれれ?と戸惑う(笑)。

吉良上野介役の「高武蔵守師直」が塩冶判官高定の妻・顔世へ言い寄る場面でも、夫の塩冶ではなく若狭之助が師直の邪魔をしたので、このあと塩冶判官にどのような遺恨を残すのか、わくわくしながら「こと」が起きるのを待った。

若狭之助が師直を斬る!と決めた夜、打ち明けられた家臣は「さっぱりいたせい」と言いつつも、裏で師直に賄賂を送り、「うちの主が討ち入るので、これで詫びを入れてくだされ」と手を回す。
そうとは知らない若狭之助、師直を切り捨てると勢い込むも、師直は刀を放り投げて平謝りする始末。
武士の風上にも置けぬと呆れ去る若狭之助。
家臣が枝を切るのは次の日、運悪く「付きまとわないでください」としたためた顔世の文を携え塩冶判官が登城してくる。

若狭之助の一件で腸煮えくり返っている師直、こともあろうに顔世への怒りを主人である塩冶判官へぶつける。
ここで事が起きてしまうんですね!

江戸時代の判官贔屓に難癖つけるわけではないのだが、どうしても師直を悪者にしたいという意図が見え見えの脚本だと思ってしまう(笑)。昔の人は、よっぽど赤穂浪士が 好きだったのね。
ただ、若狭之助のことがあったからこそ、師直の傲慢さがより際立つというのは一理ある。

ここでの師直が「鮒侍、鮒侍」と塩冶判官をけなす台詞は有名。
後世の忠臣蔵ドラマなどでは、浅野匠をこの若狭之助と、塩冶判官を足して割ったような人物にされているなぁと思った。

一番楽しみだった「通さん場」は塩冶判官が内蔵助を待つ情感たっぷりの「間」が胸にじわじわと染みてきて、大石内蔵助の登場の時は泣いてしまいました。

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↑通さん場の注意書き

梅玉さんの塩冶、左團次の師直、幸四郎の大星由良助、扇雀の勘平。適役。
左團次は顔世の胸をむんずと掴んだり、いい感じでやりたい放題。粘着質だけど枯れた凄みがあって。
左団次は一人二役、塩冶判官が切腹する見届人の一人を演じた。
あのだみ声が聞こえてきてギョッとしましたよ。あえてかわかりませんが嫌味な配役だな(笑)

そういえば、口上のときに中村米吉の名前が読み上げられたとき、拍手が大きかった。播磨屋ファンが多かったのかしら。
もちろん彼の「おひいさま」はまたしても最高でした。恥じらう姿が可愛い可愛い。

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↑限定10食の花籠弁当

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↑昔の歌舞伎のポスターが飾られていました。下のは秀逸!

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●HP…http://www.sengakuji.or.jp/event/

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その足で泉岳寺へ。
四十七士へのお参りを済ませた後、本堂で行われる参禅会へ。
本格的とは噂に聞いていたけど、一般人に混じって他の僧侶も座禅にきていた!恐縮!
こちらは結跏趺坐も半跏趺坐もできないっていうのに…。

初心者への説明も、してくれるにはしてくれますが、体験会ではなくある程度知識や経験のある人向けなので説明もなおざりです。着替えをする部屋も案内してくれません。なので、経験者の後をついていきました。

堂内での印の組み方、座禅を組むときは左右に体を揺らしながら徐々に体勢を作ること、印は右手を下に左手を重ねて、仰向けること(この逆は天台宗)など教えて頂きました。

本堂内は座禅用の衝立がたくさん並び、結界のよう。その中に入るとき、ご本尊と文殊菩薩と両脇のエリアは横切らないように、注意がありました。

警策を打つ音が殆ど聞こえなかったのですが、実は「禅道が伝わった鎌倉時代は警策は存在せず、江戸時代に始まった。むやみやたらに打ってもらって気持ちいい、という人は邪道です」と教えられました。なるほど。
まあでも、本当に自分が集中力を欠いたときは、お願いしてもいいものだそうです。
しかもあれ、体がほぐれて気持ちいいんだよね、実際…。

座禅と合わせて授業もありました。座禅と同じく、広間には受講する僧侶の姿。
仏法の眼睛について、二時間みっちり受講しました。
馬の耳に念仏…とならないように留めておきたいと思う。

暗闇のなか蝋燭と虫の声と僧侶が歩くミシリという音、緊張感。
音を遮断するのもいいものです。
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