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「キトラ古墳展」を振り返る [★和の催し]

●HP・・・http://kitora2014.jp/

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↑180分の長蛇の列

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もう終わってしまいましたが、とんでもない人気でしたね。
公開期間が短い事に加えて、「カビ問題」などでニュースにもなっていた高松塚古墳の一部も展示。
それに加えて埋葬者が誰なのかがわからない点や、壁画の彩色者がどんな職人達だったのかも何も残されていない点が、とてもミステリアス。
キトラとは「亀寅」のことだったんですね。最初に覗いたときに見えた壁画から「キトラ」となったそうです。

ピラミッドしかり、古墳しかり、秘められた「死後」という未知の世界。
本来「死」は忌まわしいものなのに、なぜ人間は魅力を感じるのか。

人は口では死後などない、と言う。だが深層心理では何かがあると信じているのではないか。
もとい、信じたいのではないか。

誰も見ることの無い神々が見守る暗い石室に、横たわる遺体。
それは死んで腐った肉体から、どこかで生き続ける魂に変わる瞬間。
職工たちは誰が見ることも無い、素晴らしい芸術作品をどんな気持ちで描いたのか。
彼らは何年、この墓が暴かれる事も無く風化することもなく保ち続けられるかと考えただろうか。

私はいつも思うのですが、例えば今回の遺跡は7~8世紀頃という事で、今から1300年前と言うのは凄い隔たりを感じるわけだが、1600年に関が原を戦った戦国武将たちにとっても700年前と言うのは、古典ですよ。
戦国武将たちにとっても古いものというのは、現代の私達と同じように、不思議なものであり伝説であり不可解で謎だったと思うのです。

当たり前だったものが当たり前として存在するのは300年ほどくらいだろうと思うのですが、謎のまま連綿と「ある物体」が残っているというのが凄いことだと思うのですよ。

そして、180分も並ぶ列ができるんですね(笑)
図を見ても判るように、本当に展示品は少ないです。
それなのに180分というのは、いかに並んでいる人数が多いか、ということなんですね。
(夜間延長で退出した20時閉館時間でも全員入りきらず、まだ外に行列が残っていました)
並んでいる間は、イヤホンガイドを徹底的に聞いていたら、あっという間に時間が経ちました。
中に入ってからではなかなか時間が無いので、事前に傾聴していて良かったです。IMG_0002.jpg

展示物は、原寸大の壁画模造品エリアは自由に鑑賞できます。
しかし、本物の場所にくると、一列になり立ち止まらないよう指示されるので、時間は少し物足りませんでした。
わかっていることなのですが、全ての壁画は泥汚れや顔料の褪色などで、ほとんどの物が判別は難しい状態。
絵のサイズは自分が思い描いていたより小ぶりでした。

しかし画そのものはこじんまりとはしておらず、構成を壊す事を恐れない線の伸びやかさは、俵屋宗達のような印象を受けました。残念ながら未展示となった青龍の舌の長さは、とても勢いのあるタッチです。
二支の馬や子(ね)・寅の表情は素朴でもあるし、現代のアニメのように目が大きいように見えます。

朱雀では赤外線で下地の線が確認できたというので、今後の研究がまたれますね。
壁画は2016年度、古墳近くに建設される施設で公開される予定とのことです。
奈良の旅行ついでに観光するのが、今から楽しみですね。